Skip to content(本文へジャンプ)

  1. HOME
  2. M&Aの知識
  3. 財務DDの基礎知識
  4. 買収価格の交渉

買収価格の交渉

買収価格の交渉は、買主売主にとっても、M&Aにおける最大の関心事です。

買収価格については、デュー・デリジェンスを実施する前に買主と売主との間である程度の目処が立っていることが一般的です。もっとも、デュー・デリジェンス実施前の買収価格の目処は、デュー・デリジェンスの結果により修正を余儀なくされることがありますので、基本合意書(LOI)など書面においては触れない方が得策であると考えます。

①買収価格に影響を与える事項

買収価格は、DCF法や時価純資産法などの企業価値算定の結果を踏まえつつ、当事者間の交渉を経て確定していくことになります。そのため、まずは出発点として企業価値算定の結果が重要な位置づけを占めることになります。

このことに加え、デュー・デリジェンスの結果判明した簿外債務や偶発債務の存在についても、買収価格に反映されることがあります。もっとも、将来発生するか定かでない偶発債務については、買収契約書における表明保証条項等に記載し、これらが発生した場合の損害賠償責任を売主に負担してもらうという解決方法も考えられます。

その他、買収スキームを変更する場合も買収価格に影響を与えることになります。たとえば、株式譲渡を検討していたものの、デュー・デリジェンスを実施した結果、合併という買収スキームを用いると決めた場合には、それに伴って買収価格が変更されることがあります。また、当初合併を予定していたものの、対象会社の一事業のみを会社分割の方法で譲り受けることになった場合には、買収価格が減額される方向に影響を受けることが考えられます。

このように、財務及び法務デュー・デリジェンスの結果判明した事実を最大限利用して、できる限り有利な買収価格となるよう交渉を行うべきだと考えます。

②買収価格交渉の担当者

一般的に、買収価格交渉は売主と買主の社長や役員などによって行われます。もっとも、上記のように買収価格交渉において重要な交渉材料は、デュー・デリジェンスを実施した結果判明した事実となりますので、法務デュー・デリジェンスを担当した弁護士に交渉代理を依頼することも考えられます。

この点、ファイナンシャルアドバイザー(FA)などに交渉依頼を行うことも考えられますが、報酬を得る目的で法律事件に関する法律事務を業として行うことは、弁護士にしか許されていません(弁護士法72条)。これに違反した場合、2年以下の懲役又は300万円以下の罰金という刑事罰も定められています。そのため、買収価格交渉を当事者以外の第三者に依頼する場合には、注意が必要です。

セミナー情報

2015年08月28日(金)
13:00~17:00
M&Aにおける『知的財産実務』の勘所
2015年08月07日(金)
13:00~17:00
専門家を使いこなすための『M&A』の知識
終了いたしました 2015年03月06日(金)
13:00~17:00
専門家を使いこなすための『M&A』の知識

ページの先頭へ