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各種議事録のチェックポイント

対象会社の各種議事録を検討することは、法務デュー・デリジェンスにおいて重要事項となります。中小規模の非上場会社では、議事録作成が形骸化していることも多いのが実情です。しかし、形骸化していたとしても重要事項については議事録が存在しますし、また、ある程度の規模の会社では議事録が整備されていることが通常です。 議事録の種類としては、株主総会議事録、取締役会議事録が主要なものとなり、監査役会設置会社であれば監査役会議事録も存在します。これらの議事録を検討することの目的は、以下の点に集約されます。

  1. ① 各種機関において法令上要求される決議がなされているか確認すること
  2. ② 決議内容により対象会社の過去の意思決定を把握すること
  3. ③ 潜在的紛争や経営戦略など、将来の事業計画に影響を与える事項を把握すること

①各種機関において法令上要求される決議がなされているか確認すること

法令上要求されている決議が適切に実施されているかという点は、重要な検討事項となります。たとえば、過去に実施された組織再編等で適切に株主総会決議を経ていない場合、その効力が問題となります。また、取締役会設置会社において、多額の借財を行う際に取締役会決議を経ていない場合には、その効力が問題となります。

対象会社が非上場会社である場合、これらのような法令上要求されている手続の不備が発覚することは、非常に多く見られます。このような不備が発覚した場合には、事後的に取締役会決議や株主総会決議を経ることによって追認を行ったり、判例理論などを踏まえて過去の取引が、取り消されたり無効となるおそれがないか確認する必要があります。

②決議内容により対象会社の過去の意思決定を把握すること

各種議事録を閲覧していくと、対象会社で過去に行われた重要な決議事項について把握することができます。株式の発行、株式の譲渡、取締役報酬の増加や子会社の設立など、ありとあらゆる重要事項について網羅的に把握することができます。これらの事項の把握に伴って、対象会社の事業遂行上重要な取引先の存在なども把握することができます。また、インタビューなどで把握することができなかった関係会社の存在や、過去の子会社などの存在が明らかになることもあります。

このように、対象会社の過去の意思決定の履歴を追うことは、対象会社の周辺環境の把握に非常に役立ちます。

③潜在的紛争や経営戦略など、将来の事業計画に影響を与える事項を把握すること

取締役会議事録には、将来起こりうる潜在的紛争や、既に紛争になりかかっている事項などを検討した履歴が記載されていることがあります。この内容は、将来の紛争や損害賠償請求などを検討する上で、重要な資料となります。たとえば、過去に従業員から未払時間外労働手当(未払残業代)請求をなされている場合、潜在的債務である未払残業代が現実化するおそれが高いと評価することができます。

また、取締役会議事録には、今後進むべき経営戦略や、実行中の事業の進捗度などが記載されていることもあります。このような事項は、対象会社の将来の事業計画を検討する上で、重要な判断材料となります。

このように、各種議事録には、対象会社から開示された一般的な資料からは把握できない潜在的な情報や、将来的な情報が含まれていることがあります。そのため、各種議事録の検討は、法務デュー・デリジェンスにおいて重要な役割を担うことになります。

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