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基本合意書LOI(表明保証等)

①表明保証

【書式例】

第●条(丙の株式についての保証)
  1. 甲は、丙が日本国法において適法に設立され、かつ存続する株式会社であることを、乙に対し保証する。
  2. 甲は、本契約締結日現在、甲が本件株式を有していることを、乙に対し保証する。

~略~

第●条(丙の財産内容の保証等)
  1. 甲は、既に提出している平成●年●月末日現在(以下「基準日」という。)の丙の決算報告書(貸借対照表、損益計算書、財産目録、付属明細書等すべての資料を含む。)が日本で一般的に認められた会計基準に従って作成されたものであり、同日現在の丙の財政及び資産の状態並びに同日に終了した事業年度の丙の経営成績を適正に表示していることを、乙に対し保証する。ただし、軽微な差異については、この限りでない。
  2. 甲は、基準日以降、丙の財政又は資産の状態、経営成績等に重大な悪影響を及ぼすおそれのある事由が生じていないことを、乙に対し保証する。

~略~

LOIには、表明保証条項と呼ばれる規定が設けられることがあります。これは、一定の事実について真実であることを表明し保証する条項です。たとえば、デュー・デリジェンスにおいて提出する決算書が、適正に作成されたものであることなどが表明保証の対象となることがあります。

とはいえ、LOIの表明保証条項は、買収契約(正式契約)で規定されるような詳細なものではありません。デュー・デリジェンスを実施するに際して、取引の前提条件となる基本的事項を念のために確認することが主目的となります。たとえば、対象会社が適法に存続する株式会社であることや、売主が対象会社の株式を有していることなどが保証対象となります。また、決算書等の重要な資料が適正に作成されたものであることなども保証対象となります。

もっとも、対象会社の決算書は、デュー・デリジェンスの結果かなりの修正が行われることが一般的です。そのため、LOIにおいて表明保証がなされていて、デュー・デリジェンスの結果等により表明保証条項違反の事実が明らかとなった場合でも、当該事実に基づき損害賠償請求を行うことは通常困難であると考えます。これからデュー・デリジェンスを始める上で、基本的事項を確認するための紳士協定と捉えておいた方が良いと思います。

これに対して、買収契約(正式契約)に規定される表明保証条項は、違反した場合に損害賠償等の問題となりうるものであるため、その内容については十分注意する必要があります。

②デュー・デリジェンスの実施期間

【書式例】

第●条(デューデリジェンス)

乙は、本契約の締結後●か月以内において、乙及びその選任する弁護士、公認会計士並びにその他のアドバイザー等による、丙の資産及び負債等についての調査を実施、完了するものとし、甲及び丙はこれに最大限協力する。

LOIには、今後実施することが予定されているデュー・デリジェンスの実施期間が記載されることがあります。売主としても、いつまでもデュー・デリジェンスが実施されないことになると、売り時を逃してしまうという機会損失が生じかねないからです。

このように、デュー・デリジェンスの実施期間が明記されていたとしても、状況次第では当該期間を経過してしまうことも考えられます。この場合、LOIに規定されている内容は努力目標の意味合いが強いため、当初予定していた以上にデュー・デリジェンスの実施期間が延びたとしても、当事者間の協議により柔軟にデュー・デリジェンス期間を延ばすことが一般的です。

もっとも、デュー・デリジェンスの実施予定期間と後述する独占交渉権の期間が同一である場合、仮にデュー・デリジェンスの実施期間が延長してしまったときには、独占交渉権の期間も延長しなければ、売主が別の買主と買収交渉を行うことが許されてしまうことには注意が必要です。

③独占交渉権

【書式例】

第●条(独占的交渉義務)

甲及び乙は、本契約の有効期間中ないし期間満了後●日間経過する日までの間においては、その形態の如何を問わず、丙の事業の全部又は一部を対象とした第三者との事業の統合ないしは業務提携について、当該第三者と協議又は検討してはならないものとする。

LOIには、一定期間他者との間でM&Aに関する交渉を行ってはならないという、独占交渉権に関する規定が設けられることがあります。買主としては、他のライバルが出現せず独占的に交渉を行うことができれば、買収契約の締結を慌てて行う必要がなくなります。そのため、買主としては可能であれば独占交渉権を取得すべきでしょう。

当該独占交渉権の規定は、LOIに規定されている他の条項とは異なり、一定の法的拘束力を認めることが一般的です。独占交渉権に法的拘束力が認められなければ、買主としては不測の損害を被ってしまうからです。そのため、LOIに独占交渉権の規定を設けることとなる場合には、以下のように一定の規定には法的拘束力が認められる旨を明記してもよいでしょう。

【書式例】

第●条(法的拘束力)

甲及び乙は、本契約書第●条、第●条、第●条及び第●条については、法的拘束力が認められることを確認する。

また、その拘束力を強めるために、独占交渉権の規定に違反した場合には、以下のように一定額の違約金を認める旨の違約金条項を設けても良いでしょう。

【書式例】

第●条(違約金)

第△条に違反したことにより相手方に損害を与えた場合、損害額の立証を要することなく金100万円を損害金として支払うものとする。

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