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通常の法的チェックとの相違点

多くの会社は顧問弁護士を雇い、契約書を締結する際にチェックを依頼し、また契約書の作成の依頼を行っているものと思います。このような通常の法的チェックと法務デュー・デリジェンスは、どのような違いがあるのでしょうか。法務デュー・デリジェンスの特徴を知っていただくことで、法務デュー・デリジェンスのアプローチについて理解が深まると思いますので、法務デュー・デリジェンスにおける法的チェックの特徴について言及します。

まず、日常的に行われる契約書の法的チェックは、原則として契約が締結される前の段階で実施されることになります。契約締結後にチェックを行ったとしても、相手方が署名押印済みである以上、修正を依頼して、再度署名押印をもらうことが事実上不可能だからです。そのため、契約書の条項について、依頼者に不利となるものが含まれていないか、契約書に盛り込まれているべき事項が抜けていないか、という点が法的チェックの基本的姿勢となります。

一方で、法務デュー・デリジェンスの契約書チェックは、既に締結された契約書をチェックすることになります。そのため、仮に依頼者(対象会社)に不利な条項を見つけたとしても、また、契約書に不備を見出したとしても、その修正を相手方に依頼することが原則としてできません。従って、同じ契約書チェックと言えども、行う作業内容はかなり異なることになります。

そのため、法務デュー・デリジェンスでは、M&Aを行うことで契約が解除されることがないか、買主に著しく不利益な条項が契約書上認められないか、という点に着目してチェックを行うことになります。たとえば、経営主体や株主の大半が変更された場合などに契約の相手方に解除権が認められるような条項(チェンジ・オブ・コントロール条項)が存在する場合、買収後に相手方から契約の解除を主張されるおそれがあります。この契約が対象会社の経営にとって重要な契約である場合、対象会社の買収後の企業価値に多大な影響を及ぼすおそれがあります。また、契約の相手方以外の第三者と類似取引を行ってはならないという条項(競業禁止条項)が存在する場合、今後の事業展開において多大な制約となるおそれがあります。このような将来的に特に重大な制約を及ぼすおそれのある条項が存在する場合には、買収契約書等を通じて、リスクヘッジを行う必要があることを指摘します。

このように、法務デュー・デリジェンスにおける契約書チェックでは、日常的な法的チェックにおいて指摘されるような軽微な問題については、検討対象とならないということに留意する必要があります。

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