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法務DDの限界(現地調査)

デュー・デリジェンスでは対象会社に直接赴き、事前に開示できない資料の閲覧やインタビューを行うという現地調査の機会が設けられることが一般的です。

現地調査では、PDFファイルやエクセルファイルなどで事前に開示される資料とは異なり、外部に持ち出すことが原則的に禁止される重要な書類が調査対象となります。また、社長を含めた対象会社の担当者に、原則として直接インタビューを行うことができる唯一の機会となります。そのため、デュー・デリジェンスにおいて現地調査は非常に重要な位置づけを占めることになります。

一方で、現地調査の期間は、対象会社の規模や調査資料等の多さによって変化しますが、デュー・デリジェンスメンバーも丸一日拘束される日をそう多くは確保できないため、それほど長期間実施することはできません。また、対象会社にとっても資料提出や会議室の提供、インタビュー対応など、多大な負担を受けるため、できる限り短くして欲しいと要求されることが一般的です。そのため、現地調査は通常かなりタイトなスケジュールで実施されることになります。

このように、現地調査では、デュー・デリジェンスメンバーがタイトなスケジュール下において、極めて重要な調査を行っています。一方で、デュー・デリジェンス依頼者(担当者)は、この現地調査の現場に立ち会わないことが往々にして見られます。しかし、デュー・デリジェンスメンバーは対象会社の業界事情に関する専門家ではありません。そのため、その業界について多くの知識を有するデュー・デリジェンス依頼者(担当者)が現地調査の現場に立ち会った方が、開示を要求する資料やインタビューの内容について適切な指摘を行うことが可能となります。

また、デュー・デリジェンス依頼者(担当者)が現地調査の現場に立ち会うことで、リアルタイムにデュー・デリジェンスの進捗把握を行うことができ、デュー・デリジェンスの結果発覚した問題点を知ることができます。デュー・デリジェンス依頼者がデュー・デリジェンスの最終報告の際に対象会社の問題点を知るのではなく、現地調査の段階で問題点を把握することができれば、対処することができる選択肢も増えることになります。たとえば、当初予定していたデュー・デリジェンスのスコープを新たに発覚した問題点に対応するため、さらに拡大するという対処方法をとることも可能となります。

さらに、現地調査を行っている財務デュー・デリジェンスと法務デュー・デリジェンスとの間における情報伝達の役割を担うことができるというメリットも存在します。一般的に財務デュー・デリジェンスメンバーと法務デュー・デリジェンスメンバーは、現地調査において別の会議室等を利用し、両者の間では積極的に情報交流はなされていません。また、両メンバーともに現地調査の際にはタイトなスケジュールで調査を実施しており、現地調査の結果発覚した情報について意見交換する機会を持つことができません。そのため、依頼者(担当者)が両者から現地調査の結果発覚した情報を聴取し、それをお互いのデュー・デリジェンスメンバーに伝えることは、双方のデュー・デリジェンスの効率を上げることに繋がるのです。

確かに、デュー・デリジェンス依頼者(担当者)が現地調査に同席することで、現地調査のスペースが制限されることになったり、デュー・デリジェンスメンバーの作業効率を下げてしまうなどの悪影響も考えられるのですが、経験上それ以上のメリットがデュー・デリジェンス依頼者にもたらされると考えています。

そのため、現地調査をデュー・デリジェンスメンバーに任せっきりにするのではなく、デュー・デリジェンス依頼者(担当者)が現地調査の全時間に張り付くことが不可能だったとしても、1日に数時間ほどは状況把握に赴くべきだと考えます。

セミナー情報

2015年08月28日(金)
13:00~17:00
M&Aにおける『知的財産実務』の勘所
2015年08月07日(金)
13:00~17:00
専門家を使いこなすための『M&A』の知識
終了いたしました 2015年03月06日(金)
13:00~17:00
専門家を使いこなすための『M&A』の知識

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