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財務報告書(調査の概要)

財務報告書(調査の概要)

財務デュー・デリジェンス報告書の冒頭には、実施した調査の概要が記載されます。ここには、調査対象会社名に始まり、調査基準日、調査方法の概要及び前提条件、調査対象事業所及びスケジュール、調査対象会社応答者、調査担当者などが記載されることになります。

ここで基準日について触れておきます。財務デュー・デリジェンスにおいては必ず基準日を設定します。これは、どの時点の財務状況を調査対象にするのかということです。調査時点とは異なるケースが大半であり、最も多いのは直近の決算日を基準日として設定するケースです。たとえば、3月決算の会社の財務デュー・デリジェンスを7月頃に実施する場合、理想的には6月末の数値を基礎として財務デュー・デリジェンスを行うことができればよいのですが、調査時点においては数値が固まっていないケースも多いですし、また、非上場企業の場合には年度本決算以外のタイミングを基準日としてしまうと、科目明細などについて、調査に必要な資料が十分には手に入らないというケースも往々にしてあります。そのため、非上場企業の財務デュー・デリジェンスの場合には、決算日を基準日として設定することが多いのです。

しかし、直近決算日から時間が経過すればするほど、情報の鮮度が落ちてしまうのも事実です。たとえば、2月頃に財務デュー・デリジェンスを実施するとして、その場合に前年の3月を基準日とすることで、本当に現在の財務実態を把握することができるのかどうかは疑問が残るところでしょう。

そういった場合には、対象会社に依頼をして、なるべく近いタイミングを基準日として年度本決算と同様の資料を準備してもらう方法もあります。ただし、やはり相手のある話ですので、こちらの思い通りにうまくいくとも限りません。

そのようなこともあり、実務においては、調査時点と基準日が相当程度乖離してしまうといったことも決して珍しくはないのです。このような場合には、基準日時点を財務実態を調査するという方針を基本としつつも、基準日以降において重要な変動がないかどうかについても、調査項目に加えた上で、できるだけ情報の鮮度を保つことができるように工夫をします。

具体例として、遊休土地の評価という問題で考えてみましょう。3月末基準日において路線価評価をベースに100と時価評価を行っていたとしましょう。その遊休土地が12月に時価よりも低い60で売却されていたとします。調査時点は2月ですから、12月における土地の売却の事実はつかむことができるわけです。そうすると、基準日である3月末時点における土地の適正な評価額としては、100ではなくて、実際に売却した60の方が適切ではないかという議論が出てきます。

通常の決算を組んでいく時には、こういった「後出しじゃんけん」のようなことはせずに、その都度その都度の判断ということで考えていきますが、財務デュー・デリジェンスにはそういった決まりはありませんから、調査時点におけるなるべくフレッシュな情報を織り込んでいった方が財務実態を把握できるのであれば、それも選択肢のひとつになり得るのです。

このような形で、基準日以降の重要な変動を把握することによって、より財務状況の実態を正確に把握することが可能となりますが、あくまでも基準日自体を変更するわけではありませんから、自ずと限界はあります。

したがって、財務デュー・デリジェンス報告書を利用する方は、基準日をいつに設定するかによって、財務デュー・デリジェンス報告書の情報の鮮度は大きく変わってくるものであるということを、よくよく理解しておかなければならないのです。

財務報告書(会社の概況)

会社の設立、事業目的、新株予約権も含む株式の状況、役員、従業員の状況、子会社の状況など、買収を検討している買主にとっては、財務デュー・デリジェンスを実施する前に入手している情報が大半であり、今さら目新しいものはないのが通常であると思われます。

ですので、この部分では、買主として事前に把握している情報と財務デュー・デリジェンスにおいて得られた情報との間に齟齬がないかどうかを確認することが中心となります。

また、株主構成などについては、買収後も継続保有を予定している少数株主が存在する場合などは、どういった属性の株主であるか等について、事前に調査メニューに加えておくように依頼しておくのもひとつです。その他、事前に把握しきれていなかった新株予約権(潜在株式)がないかどうかなども重要な項目のひとつです。

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