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財務デュー・デリジェンス報告書の基本構成

すでに説明したように、もともとデュー・デリジェンスというのは、経営者が自ら必要性を感じて行うM&A検討に際してのリスクマネジメントですから、その方法や報告書の内容に絶対的な決まりや様式が存在するわけではありません。ですから、ひとくちに財務デュー・デリジェンス報告書といっても、実施した公認会計士や監査法人によって、その記載内容に違いが生じることもあります。

ただ、そうは言っても、一般的に財務デュー・デリジェンス報告書といえば、このくらいの内容は入っているだろう、という共通認識が存在する面も当然あるため、ここでは、一般的にみた場合に財務デュー・デリジェンス報告書に含まれる記載内容についてご説明したいと思います。

財務デュー・デリジェンス報告書においては、まずはじめに行った調査の概要と対象会社の概況について説明することがほとんどです。どのようなチーム体制でどのくらいの時間をかけて、またどういったアプローチで調査を実施したのか、アプローチの属性によってもたらされる調査の限界はどういう面なのかなど、財務デュー・デリジェンスの大前提となるような基本事項についてまずは確認するわけです。

その上で、M&Aの対象とした事業の概況について、ビジネスモデルの概要を踏まえた財務数値や事業計画の分析内容が示されます。この辺については、担当する公認会計士によって内容に差が生じやすいところといえますし、また、事業デュー・デリジェンスをどの程度のレベルで行っているのかによって、このパートでどこまでの内容を網羅するのかは変わってきます。比較的小粒な案件の場合で、別途事業デュー・デリジェンスを外部専門家に依頼するということを行っていない場合などは、事前に担当する公認会計士に依頼して、財務デュー・デリジェンスの中において事業デュー・デリジェンスの内容についてもカバーできるよう依頼しておくのもひとつです。

次に考えなければならないのが、会計方針の適用状況です。会計方針は財務諸表作成の大前提ですから、どのような会計方針を採用しているのかを正しく理解しておく必要があります。非上場企業の場合には、往々にして上場企業が採用する会計方針とは異なる法人税ベースの会計方針を採用しており、実態が反映されていないケースもあるため、注意が必要になります。

そして、会計方針の把握をした上で、対象企業の財務実態が本当のところどうなのかを把握するのが次の内容です。一般的には直近の決算日などを基準日として設定した上で、基準日時点の貸借対照表について、資産及び負債の査定を行い、修正貸借対照表を作成します。最も多いのは、不良資産が適切に損失処理されておらず、適切なルールに基づいて査定をした結果、純資産額が修正前貸借対照表と比較して、大幅に目減りしてしまうというケースです。資産超過だと思っていた会社が、一転して実は債務超過だったということも決して珍しいことではありません。

このようにして、財務デュー・デリジェンス報告書では、最終的に対象企業の財務実態を明らかにしていくことになります。その他のコラムにおいて、それぞれの記載項目について、みなさんが適切に財務デュー・デリジェンス報告書を読み解いていくために必要な知識を中心に、具体的な財務デュー・デリジェンス報告書の記載事例を踏まえて、どのような見方をしていけばよいのかを中心に、より詳細な解説を行っていきます。

セミナー情報

2015年08月28日(金)
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M&Aにおける『知的財産実務』の勘所
2015年08月07日(金)
13:00~17:00
専門家を使いこなすための『M&A』の知識
終了いたしました 2015年03月06日(金)
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専門家を使いこなすための『M&A』の知識

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