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財務デュー・デリジェンスの基本的な視点

M&Aの検討過程において、対象企業を買収するかどうか、買収するとしていくらまで出せるのかといった判断に影響を与える要素には様々なものがありますが、数字という観点から考えると、対象企業の財務実態を適切に把握することは極めて重要です。この財務実態の適切な把握のために行うのが財務デュー・デリジェンスです。

M&Aの検討においては、対象企業から財務情報に関して様々な資料の提示をうけることとなりますが、その中でも貸借対照表や損益計算書といった財務諸表は極めて重要な役割を果たします。しかし、これら財務諸表が、対象企業の財務実態を忠実に反映したものであればよいのですが、現実にはそうはいきません。

みなさんは世の中の株式会社のうち、どのくらいの会社が公認会計士による監査を受けているかご存じでしょうか。法律で監査を受けることを義務づけられているのは、上場企業とその他一定要件を満たす企業(例:資本金5億円以上または負債総額200億円以上など)に限られます。しかも、上場企業の場合は必ず監査を受けていますが、そのほかのケースでは法律で監査が義務づけられているにも関わらず、監査を受けていない企業が存在するくらいです。

また、仮にこれらの企業がすべて適切に監査を受けていたとしても、我が国における株式会社に占める割合は、おそらく数パーセント程度と微々たるものです。ということは、基本的にはほとんどの企業の財務諸表が何らの監査も受けていないということが、ごくごく当たり前の状況であると考えなければならないのです。

驚かれる方もいらっしゃるかもしれませんが、これが現実です。しかも、こういった公認会計士の監査を受けていない財務諸表のほとんどは、必ずといっていいほど、何らかの虚偽表示を含んでいるといっても過言ではありません。監査を受けていない企業の場合、法人税のルールに基づいて決算を行いますが、法人税のルールは、必ずしも企業の財務実態を表現するようには作られていません。たとえば不良資産が放置されてしまうなど、結果として財務諸表が企業の実態を反映しなくなってしまうのです。

そのほか、銀行から融資を継続してもらうための絶対条件として、赤字決算だけは避けなければならないといったケースにおいては、何らかの決算操作が行われていることも珍しくありません。しかも、その年の状況によってご都合主義でそういった操作が行われるため、後からみると、実態が全くわからないということもしばしばです。

このように、対象企業が上場企業である場合など一部のケースを除いて、入手した財務諸表を鵜呑みにするのは極めて危険なことです。したがって、財務デュー・デリジェンスの実施によって、まずは財務実態を明らかにして、適切な判断を下すための正しい事実認識を行うということが極めて重要になってきます。

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