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一般的なデュー・デリジェンスの限界

デュー・デリジェンスの基本的なアプローチは、提出された資料の閲覧、分析と関係者への質問から成り立っています。すでに説明したように依頼する資料の数は膨大であり、限られた時間の中で多くの資料を適切に入手した上でレビューする必要があります。

したがって、デュー・デリジェンスは限られた時間予算制約の中で実施するものであり、提出された資料がそもそも偽造されているのではないかという疑いを持って臨む不正調査などとは根本的にアプローチが異なります。デュー・デリジェンスにおいては、あくまでも提出された資料はすべて真正なものであるという前提で調査を行います。調査においては、契約書などの資料について、すべてファイルの中から原本を確認していたのでは時間がかかりすぎることもあり、契約書のコピーをPDFなどのデータで入手するということも多いのですが、その際にそれが本当に原本と一致しているのかどうかまでは通常確かめないということです。

もちろんすべて原本まで遡って確認をするというアプローチを採用することもできるのですが、その場合には対応して、時間と費用が大幅に増加することになってしまいます。この点に関連して、財務諸表監査などでは必ず行われる現物資産の実査、実地棚卸への立会、取引先に対する確認手続といった強い証拠力を得るための手続きなども行われないのが通常です。

また、関係者への質問も同様です。基本的には関係者に質問をして得た情報については、すべて真実の情報であるものとして取り扱います。もちろん、あまりにも整合性に欠ける発言などは吟味しますが、関係者の発言内容のすべてを疑っていたのでは、どこまで調査してもデュー・デリジェンスは終わりません。そのため、関係者の発言に虚偽の内容が含まれる場合などは、結果としてデュー・デリジェンスの内容が不十分なものとなる可能性もはらんでいるのです。

その他、場合によっては、依頼した資料が入手できないケースや、質問に対する回答が得られないまま、デュー・デリジェンスが終了する場合もあります。そのような場合においては、報告書の中で、必ずその旨が触れられることとなりますが、このことが意味するのは、デュー・デリジェンス報告書はすべての課題やリスクを網羅するという性質のものではないということです。こういったデュー・デリジェンスのアプローチとそこからくる限界については重々理解しておく必要があります。

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